世界遺産 富士山情報

噴火、祈り、感動 時代を彩った富士山

優美な稜線で知られる現在の富士山の姿は、数千年前の噴火活動によりその原形ができた。
記録に残る最古の噴火は781(天応元)年。8世紀に噴火を鎮める浅間(せんげん)神社の創建が始まり、万葉集に詠まれるなど人々の畏敬や感動の対象になった。 鎌倉時代後半には信仰登山が盛んになり、登山道が開かれた。
江戸時代になると、民間信仰「富士講」が現世利益と結び付き庶民の間で大流行。葛飾北斎の浮世絵「冨嶽三十六景」は西洋芸術に大きな影響を与えた。最後の噴火「宝永噴火」は1707(宝永2)年。 明治5年にははそれまで続いていた女人禁制を解禁。夏目漱石の小説「三四郎」に登場し、昭和期の太宰治は「富嶽百景」で「富士には、月見草がよく似合う」との名文を残した。
戦後、富士スバルラインの開通などを機に観光地化が進む一方、山頂の富士山測候所は気象観測に大きな役割を果たした。